フォトストーリー 軍艦島 1974
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   軍艦島1974 島暮らし最後の日の記録

押入れに眠っていたネガフィルム
還暦を過ぎれば先行きもそれほど長くないと、ヒマをみつけては身辺整理をしています。
押入れの中には仕事関連の資料、手紙類、着ることのない古着、若いころ夢中になって
集めたレコード、ビデオ、ミュージックテープなど雑多な物が山のように積まれていま
す。その中に、昔撮った写真のネガフィルムが入ったダンボール箱もありました。
箱を開けフィルムをひとつひとつ確かめていると、忘れかけていた軍艦島に行ったとき
の写真を見つけました。今から40年近く前、私が20代はじめのころに撮った写真です。

軍艦島というところに行ってみたい
大学は卒業したものの就職の決まらない私は、アルバイトで生活費を稼ぎながら、さて
これからどう生きていけばいいのやら、と人生に迷っていました。
そんなある日、ふと手にした新聞の記事に目がとまりました。
長崎の軍艦島に暮らす島民全員の離島が始まった、というニュースです。
軍艦島のことは子供のころから炭鉱の島としておぼろげながら知っていましたが、その
記事を見たとたん、無性に軍艦島というところに行ってみたくなりました。
そう思いはじめたら矢も盾もたまらず、中古で買ったばかりのニコンFとモノクロフィ
ルム数本をバックに詰め込んで夜行の長崎行き急行列車に飛び乗りました。

軍艦島暮らし最後の日
それからどうやって軍艦島にたどりついたのかは詳しく覚えていません。覚えているの
は軍艦島の岸壁に打ちつける怒涛の波に圧倒されたことです。
1974年(昭和49年)4月の中旬だったと思います。すでに大半の人が島を離れ、残され
た人たちも引越しの準備におおわらわで、上陸してきた見知らぬ人間に関心をよせてい
るヒマなどないといった様子でした。島内での野宿をはさんで2日間、私は夢中で、全
員離島の期日が迫った軍艦島の最後の日々を写真に収めました。
フォトストーリー
プロでもない、カメラを手にしたばかりの未熟な若造が撮った写真ですが、元島民の方、
あるいは廃墟となった軍艦島に関心を持っている方々のなにかの参考になればと、その
ときの写真をフォトストーリーにしてみました。
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